腸内環境を良くする…、腸をキレイにする…、どういう意味なのですか? 具体的に説明して下さい。
しかし、曖昧な返事しか戻ってきません。
昔、ある化粧品メーカーが「自然を科学する」という妙な日本語を使い始めた頃から、曖昧な日本語ばかり使われ始めたようだ。
環境に優しい…、お腹に優しい…、お肌に優しい…、自然派…、曖昧な表現ばかりですが、
言っている人も、聞いている人も、本当には解っていないのに、解ったつもりになってしまうのです。
まる、魔法の言葉のようです。 これらの言葉を使えば、相手が勝手に騙されてしまうのです。
「朝採れ野菜」… 買った人が、文句を言っている。「朝採れだと言うから買ったのに、痛んでいるよ!本当に今朝採れたの?」
販売している人が、「3日前の朝採れた野菜ですので、多少は傷んでいるかも知れませんね。でも、今朝採れたとは一言も言っていませんよ。」
このように、“魔法の言葉”を聞くだけで、相手が勝手に騙されてくれるのです。
“魔法の言葉”であると気が付かない人が多いので、少し書き上げてみます。
「目処が立てば辞任する」… 何の目処か、はっきりと言っていないので、すぐに辞任する気がない時に使われる言葉です。
「近いうちに解散する」… 近いうちとは、具体的な日にちではないので、言い訳をしながら解散する日を伸ばす為に使う言葉です。
「政治を変える!」… 良く変えると言っている訳ではありません。 国民にとって、悪く変える場合もあるのです。
「天然100%」… 毒キノコ・トリカブト・フグ(魚)・石油など、全て天然100%です。→天然だから安全であるとは、言えません。
「無農薬栽培」… 農薬は、必要ないのに使っている訳ではありません。
健康な人であれば、普段、薬を飲みませんが、生身の体ですので、たまには体調の悪い時もあります。
そのような時には、薬を飲む場合があります。
農作物の場合、天候の悪い時などには、病気が発生し易くなる為、農薬を使わざる場合があるのです。
しかし、農薬と言えども、天然の成分を合成して作られていますので、微生物によって分解されてしまうのです。
ピロール農法は、土壌中に眠るシアノバクテリアを増殖させる農法ですが、使用された農薬は分解されて残留農薬0です。
空から窒素酸化物など、有害物質を含む酸性雨が降っている(年間平均pH4.6)時代です。
農薬を使っていないと言う事が、安全であると言う証明にはなりませんし、健康な野菜であるという証明にもなりません。
「有機農法」… 最先端を行く専門家は、有機という言葉を使用していません。
… 有機物は、無機物により構成されています。
地球は、今から約46億年前にできたと言われています。
そして、約38億年前くらいにシアノバクテリアと呼ばれる生物が誕生したと言われ、
それまでは、今の月のように無機物(元素)だけの世界に、あらゆる有機物が誕生したのです。
人間も植物も、地球上の物は、全て元素で構成されています。
元素は、人間も植物も作り出す事ができません。
だから、植物は土壌中から元素を吸収し、人間は植物等を通じて元素を吸収しています。
有機肥料を使用する目的は、土壌微生物を増殖させる為です。
微生物は、有機物を分解する事で増殖します。
有機物は、土壌微生物によって、無機物に分解されて、植物の根から吸収されるのです。
… 有機物の状態では吸収しません。
有機肥料に即効性がないのは、微生物が無機物に分解されるまでに時間がかかるからです。
それに対して、「化学肥料(無機肥料)」の場合は、
最初から分解された無機物の肥料である為に、
微生物に分解される事なく、すぐに植物に吸収されるのです。
有機の反対語は、無機です。 有機肥料の反対語は、無機肥料です。
それを化学肥料と呼ばせる目的は、化学という言葉を聞いてイメージするのは、
石油など、自然ではないという事であります。
「化学肥料(無機肥料)」の事を、無知な人は誤解しているようですが、決して有害な肥料ではありません。
農家の人達は、限られた土地で、より多くの収入を上げようとすると、より多くの作物を作らなければなりません。
だから果実など、植物の成長期に、成長に必要な成分を与えると、どんどん成長して増収に繋がるのです。
人間の場合を考えても、身長が伸びる成長期に、イオン化したカルシウムを摂取させれば、どんどん身長が伸びるのです。
ところが、欲が出てきた無知な農家の人達が、土壌微生物の事よりも、増収の事ばかり考えるようになり、
有機肥料をあまり使用せず、化学肥料(無機肥料)ばかり使用するようになった為に、
土壌中の微生物が減少し、土壌が固くなってしまった為に、根腐れ等の病気が増えてしまい、農薬に頼るようになったのです。
もっと違った角度から説明すると、
我々が食べている米は、デンプンと呼ばれる、ぶどう糖が長く繋がった炭水化物と呼ばれる多糖類です。
しかし、長く繋がった多糖類の状態では吸収できませんので、消化酵素でぶどう糖1個(単糖)にまで分解して吸収します。
ぶどう糖は、人間のエネルギー源ですので、ぶどう糖が吸収されると元気が出るのです。
■ 糖類は、<単糖><少糖類><多糖類>の3つに分類されます。
<単糖>とは、ぶどう糖とか果糖などが、1個だけの単体の状態を言います。
<少糖類>とは、オリゴ糖とも呼ばれ、単糖が2つ繋がれば2糖類、3つ…3糖類、10個までの繋がった状態を言います。
<多糖類>とは、グルカンとか繊維質と呼ばれ、単糖が10個以上繋がった状態を言います。
人間の体には、ぶどう糖が1個(単糖)にならなければ吸収できませんので、
ぶどう糖の繋がりが長いほど、消化・吸収に時間がかかるのです。
構造によっては、全く消化・吸収できない糖類もあります。
➡ 人間に分解できない物は、腸内細菌が分泌する酵素で分解されます。
砂糖は、ぶどう糖1個(単糖)と果糖1個(単糖)が繋がった2糖類ですので、
人間の体に入れば、短時間で分解(消化)されて、短時間で吸収されます。
→だから、砂糖を使った甘いお菓子を食べると、すぐに元気になるのです。
→元気が出るので、また欲しくなるのです。
→食べ過ぎるから、太ってしまうし、インシュリン不足にもなるのです。
病院で行われる「点滴」は、ぶどう糖を直接、注射器を使って血液の中に注入します。
→「点滴」の場合は、消化・吸収という過程が省略されるので、最も早く元気になるのです。
「甘酒」は、飲む点滴と呼ばれていますが、
その理由は、麹菌によって、デンプンがぶどう糖1個(単糖)に分解されていますので、
飲めば甘いし、既に、ぶどう糖1個(単糖)になっている為に、
消化(分解)する必要がなく、体に入れば、すぐに吸収されるのです。 →正に、点滴と同じなのです。
ここまで読めば、有機肥料と化学肥料(無機肥料)の違いが、少しは理解できたのではないでしょうか。
腸管内では、発酵(善玉菌による分解活動)と腐敗(悪玉菌による分解活動)が行われています。
善玉菌の占有率が高い場合は、食物が発酵しますので、
腸の蠕動運動が活発になり、腸粘膜からは腸粘液が十分に分泌されるようになります。
だから食物は、腸粘液が十分に分泌された腸管内をスムーズに移動し、
粘液に包まれた状態で 一瞬のうちにスルっと排泄されて、便器や紙が汚れません。
犬や猫を見れば、ウンコの後に、紙で拭きませんが、肛門はキレイです。
人間の場合も同じであり、便器や紙が汚れず、肛門はキレイなのです。
「腸内環境を改善する」「腸内環境を良くする」「腸をキレイにする」…
これらの曖昧な表現を、具体的に表現すると“善玉菌占有率を高める”という事になるのです。
善玉菌を増殖させる為には、発酵していない食物(分解されていない食物)が最も重要なのです。
善玉菌を増殖させる為には、栄養のない繊維質が最も重要なのです。
毎日の 大 切な 便 りは、“ 体内汚血の警告! ”と“ 腸管免疫バリアの異常! ”を教えています。
●悪臭(腐敗臭)がある時は、悪玉菌占有率か高くなり、腸管内で食べ物が腐敗している事を教えています。
東洋医学では、「万病一元」と言って、病気が起こる原因は一つであり、それは“血液の汚れ”であると教えています。
●便器や紙が汚れる時は、悪玉菌占有率が高くなっている為に、
腸粘液層(腸管免疫バリア)が薄くなり、腸管免疫力が低下しているのだという事を教えています。
人間は、動く“発酵工場”です。
人間は、“動物”です。 →犬と呼ばれる動物、猫と呼ばれる動物、人間と呼ばれる動物…、それぞれ動物であるという事に変わりありません。
動物の体は、“体を動かす事で、体の機能が正常に働く”ように作られています。
動物も植物も、“太陽の光を十分に浴びる事”によって生かされています。
農作物の場合、太陽の光が十分に当たらなければ、大きく成長しません。
人間の場合、太陽の光を十分に浴びなければ、いくら十分にカルシウムを摂取しても、カルシウムが骨に沈着しません。
養鶏場で飼われる鶏の場合、太陽の光を全く浴びる事ができない為に、免疫力が低下しているのです。